このまま歳をとるのが怖い
モテなくてもいいから、なるたけいい男でありたい。
そんなことを考えるのはきっと、歳をとったからだ。
もう30歳だ。
このまま、「いい男」になれないまま、40歳になったらいったいどうなってしまうんだろうか。
娘は僕のことを好きでいてくれるだろうか。妻は口をきいてくれるだろうか。
僕の体感年齢は25歳だ。
実感としても、成人式から10年も経過しているなんて、とてもじゃないけれど信じられない。
30歳は30歳である
しかし、現実は厳しい。
30歳は30歳である。
疲れ目はすぐ頭痛を引き起こし、その頭の痛みはやがて肩まで走る。疲れると右肩があがらなくなる。
内臓もキッチリ歳をとっている。
ラーメンも牛丼も、並み以上のサイズを食べるとパフォーマンスが落ちる。
今までは特盛を食べないと逆にパフォーマンスが落ちたというのに……。
この「今までは」が、すでに間違っている。
正直25歳をこえたあたりからずっと、並み以上のサイズを食べると身体の調子はナンダカナであった。
もう僕は25歳から5年間も、「今までは特盛を食べても平気だったのに」と言いながら大盛を食べては調子を崩している。
いい男とは
思うに、「いい男」はきっと、体感年齢と実年齢がピッタリ一致している。
「いい男」は実年齢どおりの魅力をまとっている。
若作りなんてしないし、実年齢を悲観しない。
年齢なりの食事、年齢なりのファッション、年齢なりの仕事、年齢なりの遊び。
そしてそのどれもが年齢なりの全力で、幸せに満ちているはずだ。
そんな「いい男」に僕はなりたい。
自分を変えるには
自分を変えたければ、「行動」を変えるしかない。
「行動」はやがて「習慣」になり、そして「習慣」はいつか「あなた自身」になる。
とにかく、行動を変えなくちゃいけない。
そして、ポテトチップス
ポテトチップスを食べるときだ。
僕はポテトチップスを食べるときにいつも思う。
いい男はきっと、ポテトチップスを1枚ずつ食べるはずだ。
3枚も5枚もいっぺんに口に放り込んだりしない。
口の中に放り込むのが1枚だろうが5枚だろうが、1口の美味しさは変わらないというのに、僕はついつい3枚5枚と放り込んでしまう。
品性のかけらもない。
およそ文化人とは程遠い存在である。
細部が全部だ。
ポテトチップスをそうやって食べる男は、なにをやらせたってそんな男だ。
気遣いの足りない男だ。
いざって時にハンカチをサッと出せないだろう。きっと車道側を歩くことを忘れる。光熱費の支払いだって遅れる。予備のオリーブオイルがあることを忘れてもう1本まったく同じオリーブオイルを買って来る。美容院で「すみません、もう少し切ってください」と言い出せない。
Salsa is not just a condiment, it’s a way of life.
「行動」を変えるのに苦戦したら、変えるべきは「習慣」である。
僕と同じように、ポテトチップスを3枚も5枚もいっぺんに食べてしまうことをコンプレックスに感じている紳士がいたなら、「サルサソース訓練」を実践してみてほしい。
まず燃えるゴミの日に家にあるポテトチップスを全部捨てて、サルサソースとドリトスを買いにスーパーへ走って欲しい。

これがうますぎるサルサソースだ。
かんたんだ。
サルサソースを小鉢にとって、ドリトスの袋をあけるだけ。
ドリトスにサルサソースをディップして食べてみて欲しい。
(必ずディップという言葉を使って欲しい。使わないと貴方の魅力が半減する)
驚くことに、この食べ方ならかならずドリトスを一枚ずつ手に取る。
3枚も5枚もいっぺんに口に放り込むことはない。
A whisper of salsa turns up the heat in the evening.
魅力的な女性を部屋に招いて過ごす一夜、NETFLIXとお酒、それとサルサとドリトスがあればそれはもう最高な夜になること間違いなしだ。
手作りのアヒージョ?
チーズの盛り合わせと蜂蜜?
そんな物は全部偽物だ。
ありきたりすぎるし、背伸びしているのがバレバレだ。
サルサとドリトスなら、最小限の努力で最高の結果がもたらされるだろう。
なにより、最高に魅力的な女性を目の前にして、食べ物にがっつく情けない姿を見せなくて済む。
その夜、最高にホットな彼女の瞳に映るのは、滑らかな手つきでドリトスを一枚拾い上げて、上品にサルサソースをディップする、最高にセクシーな貴方の姿だ。
果たして……
はたして、こんなくだらないブログを書くことは実年齢にピッタリの行動だろうか。
久しぶりに書いて楽しかったのは間違いないけれど……。
また以前のように、たくさんの友人に読んでもらえたらいいな。
何歳になっても、そのへんは変わらなさそうですね。