流行りを先取りしがちである。流行りを先取りしがちな人間は寂しい。
コレはいいな! 面白いな! と思ってまわりの人にシェアしても、冷たい反応をされる。
どれくらい先取りするかと言うと、今や日本語ラップの頂点に君臨するCreepy NutsのR指定を中学生の頃から応援していたりする。
YOASOBIだって、最初の1,000リスナーに入っていた自信がある。
売れる前からファンである人の事を古参と言う。古参の人間が、古参アピールをすると、古参マウントをしていると言われる。
一般的に、古参マウントをとるのはマナー違反である。
新参者が浅い知識を気持ちよく喋っているときに、古参マウントをとらず聞き役に徹して気持ちよく喋らせてやる。それができる人間のことを「大人」と言う。
今、世間的に流行しているもので、僕が先取りしすぎて誰とも分かち合えなかったコトのひとつにMBTIがある。
16Personalitiesといって、人の性格を16タイプに分ける性格診断テストだ。
今や企業の面接なんかに使われているらしい。が、僕がこれを初めてやったとき、まったく流行っていなかった。
LINEの履歴を確認すると、去年の夏に親友のE君と二回目の性格診断をやっている。
その時のE君からのLINEが、「僕も昔から変わってるかも」である。
どれだけ先取りしているかを物語るのに充分な一言である。
僕の感覚的には、四年以上前にE君と二人っきりで性格診断をして、盛り上がった気がする。
E君以外とは、誰とも盛り上がらなかった。みんな、もう少し僕のオススメを信用して欲しい。
当時、僕のオススメした16Personalitiesの性格診断を、メンドクサイと雑に扱った友人が、平気な顔をして「たいせい、MBTIって知ってる?」とか訊いてくる。
僕が「知ってるよ」の一言で済ましてあげられる大人になっていてよかった。
僕が大人じゃなかったらエンガチョーされていてもおかしくない。
MBTI、僕は昔から変わらずENFP(運動家)である。
長所が当たっているかどうかは、さておき。行動指針はまさにその通りといった感じで、恥ずかしい。
E君は僕の結婚式の友人スピーチで「たいせいは、日常生活を楽しむための工夫を惜しまない」的なことを言ってくれたが、まさにENFP(運動家)らしい一面である。
なんでも、世間で流行りだすと、新しい情報が出回る。
漫画やアニメのキャラクターのMBTI情報なんかが出回っている。
僕のENFPは、ジブリで言うとパズーかハウルらしい。
嬉しい。
パズーの、出会ったばかりの一目惚れした女の笑顔のために、それまでの生活の一切を捨てて冒険にいっちまうところとか、ハウルのなんとも情けないところとか、自分っぽい。
ENFPは主人公であることが多いみたいだ。
うずまきナルト、ゴン、ルフィ、みんなENFPである。トムホランドのスパイダーマンもENFPらしい。嬉しい。
ディズニー作品だと、ENFPはジーニーやオラフになる。これも嬉しい。いい役である。
ちなみに、女性のENFPはラプンツェルらしい。可愛い。ENFPはENFPに好感を抱きやすいらしい。たしかに、ラプンツェルはけっこう好きだ。
漫画「かぐや様は告らせたい」の藤原千花がむちゃくちゃ好きなのだけれど(現実にいたら沼っているハズだ)彼女もENFPらしい。ナルホド。
性格診断をしたら、次に気になるのは相性だろう。
妻のMBTIはISFJ(擁護者)である。
いきなり看護師のイラストが出てきてドキリとする。妻は看護師である。コワイ!
たしかに、妻は忠実で真面目なタイプだ。
ENFPとISFJの相性はなんと「喧嘩相性」らしい。ヤッパリコワイヨMBTI!
自由奔放なENFPと着実に歩みを進めるISFJ。二人は互いの行動指針があまりにも違うために、しょっちゅう喧嘩をするらしい。
相性もむっちゃ良い。というわけではないみたいだ。
ただ、互いの行動指針が違うからこそ、コミュニケーションをしっかりととれば、二人は互いの欠点を補えるいいパートナーになれるらしい。素敵じゃないか。
さて、気になるのは妻、ISFJ(擁護者)はキャラクターなら何か、である。
キャラクターにたとえた方が自分との相性がわかりやすい。と思った。
キャラクターで調べるともっと怖かった。
妻は、ジブリで言うとソフィーである。僕はハウルだ。あのソフィーにタジタジにされているハウルが自分に重なる。
ソフィーに部屋を勝手に掃除されてテンパるハウルなんてそのまんまである。
漫画ではもっと怖い。
妻は日向ヒナタである。最後の最後、主人公うずまきナルトと結婚するのが、なんとこの日向ヒナタ。
こ……こわい。
さすがに性格をタイプ別に16も分けると色々と的中してくるのか、診断結果に文句がつけられない。
このブログを読んでいる友人は、ぜひ自分のMBTIと一致するキャラクターを把握しておいてほしい。
なんせこっちは五年くらい前から君らとMBTIトークがしたかったんだ。
「今さらMBTIかよ。むっちゃ前から知ってたわ俺」なんて古参マウントはとらないから、喫茶店で珈琲でも飲みながらゆっくり語り合おう。